ベルギー留学VISA申請の流れ

この記事ではベルギー留学VISA申請の流れを紹介します。

ここで紹介する内容は私が取得した「タイプDの長期留学ビザ」の申請方法であり、ビザの種類によっては必要書類が異なる点にご注意ください。

また、私が手続きを行なったのは2023年4月であるため、実際に申請する場合には最新の情報を確認してください。

申請書類の準備

VISA申請に必要な書類は以下の通りです。

  • ビザ申請書
  • パスポート
  • パスポートサイズの写真
  • 無犯罪証明書
  • 英文健康診断書
  • 留学先大学の入学許可証
  • 英文卒業証明書
  • 滞在資金証明書
  • 英文履歴書
  • ビザ申請運営手数料の支払い証明書

ビザ申請書

はじめにVisa-On-Web (VOW)というベルギービザ申請用のページにてアカウントを作成します。

VOWへログインし、ビザ申請書を作成します。申請書に必要事項を記入し終えたら、オンラインで提出します。

申請書を提出すると、大使館への来館予約が可能になります。提出完了のメールには申請書が添付されており、大使館での手続き時には印刷した申請書を2部持参します。

パスポートサイズの写真

写真を3枚用意します。2枚は申請書2部にそれぞれ貼り付け、残りの1枚は大使館での手続き時に窓口で提出します。

ベルギーへ到着後に滞在許可証を申請する際にもパスポートサイズの写真が必要であったため、余分な写真があればベルギーに持って行くと良いです。余らなかった場合は、ベルギーの証明写真機で撮影できるため、問題ないです。

無犯罪証明書

この書類の用意が特に大変でした。

警察署で無犯罪証明書を入手し、さらに外務省でアポスティーユを取得するという2つの手続きがあります。

無犯罪証明書の取得

申請は各都道府県の警察署でおこないます。証明書の申請から発行にはおおよそ一週間かかります。証明書が用意できたら、警察署へ受け取りに行きます。

ネックな点は、申請と受け取りのために合計2回警察署に足を運ばなければならなかったことと、どちらも平日に訪問する必要があったことです。

アポスティーユの取得

ここからが注意点です。入手した無犯罪証明書をそのまま大使館に提出することはできず、外務省でアポスティーユを取得する必要があります。私は霞ヶ関の外務省で申請しましたが、大阪でも可能なようです。

無犯罪証明書を自分で開封するのはNGです。開封すると無効となり、再び警察署に行って証明書を取り直す必要があります。実際に私が外務省にて手続きをしていた際に、証明書を誤って開封してしまった人が再び警察署で取得するように指示されているのを見ました。

所要日数は3日でした。外務省での手続きの際に返信用のレターパックを提出し、3日後に郵送にてアポスティーユの付与された無犯罪証明書が届きました。

健康診断書

大使館のページに記載されている病院にて診断を受けます。全国で10の病院、そのうちの4つが都内であるため、住んでいる地域によっては受診がかなり大変です。

受診時には、大使館のウェブサイトからダウンロードした英文診断書の記入フォームを提出します。受診から10日後に郵送で診断書が届きました。

私は日比谷クリニックで受診し、診断費用は17,600円でした。海外渡航向けの健康診断や予防接種を扱っている病院であるため、窓口で英文健康診断書のフォームを提出すると、あとはスムーズに書類を用意してくれました。

ちなみに大使館に記載されていない病院でも受診可能ですが、その場合は健康診断書に対してアポスティーユを取得する必要があります。

入学許可証

留学先のKU Leuvenが入学許可証の原本をベルギー大使館にメールで送付していたため、大学からメールで送られてきた入学許可証のPDFファイルを2部印刷しました。

卒業証明書

最終学位の卒業証明書を提出します。交換留学など大学に在学中の場合には、在学証明書を提出します。

滞在資金証明書

ベルギー滞在中の生活費を払うことができると証明する書類です。

私は大学から毎月給料を受け取れることになっていたため、そのことが明記された大学との雇用契約書を提出しました。

他にも奨学金や銀行口座の残高で証明する方法があります。

英文履歴書

PhDポジションへ応募した時の履歴書を再利用しました。

ビザ申請運営手数料の支払い証明書

大使館で手続きを行う前に、200ユーロ以上の手数料を支払う必要があります。手数料の金額はVISAの種類によって異なり、かつ頻繁に更新されるため、最新の情報を確認する必要があります。

私の場合、大学からの書類に手数料免除と記載されており、運営手数料を支払う必要がありませんでした。

大使館での手続き

VISA手続き用の予約枠は月曜から木曜の週4日で、各曜日の午前中に4つの枠(10:00、10:20、10:40、11:00)がありました。すなわち一週間の予約枠は合計16人分です。

手続き自体は、用意した書類を担当者へ提出し、順番にチェックしてもらうだけでした。担当者との対応はすべて日本語で行われました。

提出が完了すると、VISAの受け取り時に必要な小さい紙を貰うため、無くさないように保管します。

VISAの受け取り

VISAの用意ができたら大使館からメールが届きます。

メールにはVISAの受け取り可能な時間帯が記載されています。ここでも月曜から木曜の各曜日について、1時間ずつしか受け取り時間が設定されていないため、時間を合わせるのがなかなか大変です。

全体の注意事項

  • 無犯罪証明書や健康診断書など、一部の書類は申請から受け取りまでに時間がかかります。
  • 警察署や大使館などで手続きをする際は、平日の昼間に時間を空ける必要があります。
  • 病院や外務省、大使館など一部の地域・場所でしか行えない手続きがあります。

ということで、すべての申請書類を用意するのには結構時間がかかります。私は東京近郊に住んでいたため、外務省や大使館へすぐに行くことができましたが、そうでない場合は日程調整がさらに大変かと思います。

参考サイト

ベルギーのビザ申請方法

D visa for students of higher education

まとめ

今回はベルギーの長期留学VISAの申請方法を紹介しました。

いくつかの書類や手続きは場所や時間帯が限られており、渡航までに余裕を持って準備する必要があります。

手続きが多く、心が折れそうになることもあるかもしれませんが、「手続きが終わったらベルギーへ留学できる!」と自分を奮い立たせて根気良く準備しましょう。