この記事では、ヨーロッパ博士課程の応募に必要な書類について紹介します。
日本のような入学試験は無く、履歴書や志望理由書などによる書類審査および面接で合否が決定します。大学院入試よりも就職活動に似ています。
必要な書類
- 履歴書
- 志望理由書
- 卒業証明書または在学証明書
- 成績表
- 英語試験スコア(任意)
- 推薦状
履歴書
募集要項にはCVと書かれています。CVには以下の内容を記載しました。
- 個人情報(氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス・国籍)
- 学歴
- 専門スキル
- 学会発表歴
- 語学能力
- デジタルスキル
- 奨学金の受給歴
- 推薦者の連絡先
上記の項目以外にも職歴や投稿論文、学会の受賞歴があるとアピールになります。私はいずれも無かったため書けませんでした。。。
募集要項にてEuropass CVの形式と指定された場合もありました。Europass CVとは、ヨーロッパ共通のCVのフォーマットです。
Europassというオンラインツールを使って、CVに記載したい項目を選ぶだけで簡単に作成できます。無料で利用できるため、ヨーロッパの大学であればEuropass CVのフォーマットで作るのがお勧めです。
CVの作成については、下記の記事を参照ください。
志望理由書
募集要項では、Statement of Purpose (SoP)、Cover letter、Motivation letterと表記されます。いずれも書くべき内容は同じです。
研究業績や成績については、出願直前でどうにかするには限界があります。そのため、この志望理由書で能力や熱意を何とかアピールするしかありません。
文章量は募集要項に明記されている場合が多く、A4で1〜2ページです。私は1.5ページの志望理由書をWordで作成しました。
具体的な書き方については、下記の記事を参照ください。
卒業証明書・成績表
修士在学中に出願したため、学士の卒業証明書および修士の在学証明証(Certificate of enrollment)を提出しました。
成績表も学士と修士の両方を用意しました。修士の成績表は出願時点での最新のものを提出しました。
成績表について、所属大学のGPA算出方法が分かる書類も提出すると良いです。日本の大学と出願先大学とではGPA算出方法が異なる場合が多いため、提出が要求されていない場合でも、準備しておくと無難です。
英語試験スコア
TOEFLやIELTSといった英語試験スコアの提出は任意のことが多いです。
CVの言語の項目で英語がFluentと記載しておけば、語学スコアなしでも出願できます。というのもEU圏内で教育を受けて博士課程に進む学生は英語が流暢であり、英語力が不安視されることはないからです。
それでも、日本の大学・大学院を卒業してる場合、英語試験スコアを提出しておいたほうが無難だと思います。私はTOEFL iBTの結果を提出しました。
日本人をはじめ一部の人は、語学スコアをアピール材料として使うことができます。英語が母国語の人は英語力を数値として提出できませんが、英語非ネイティブは試験のスコアで彼らよりも一つ多くの能力をアピールできます。このように前向きに捉えてTOEFLの勉強をしていました。
結果的に、アピール材料にするには点数が低すぎましたが。。。
推薦状
募集によって異なりますが、通常2通または3通の推薦状が必要です。
私の研究室には教員が二名いたため、その二人の方に推薦状をお願いしました。三人目は学部一年の授業や交換留学の書類作成でお世話になった英語の教授にお願いしました。
提出のタイミングは二つあります。一つ目は、書類出願の段階でCVなどと共に推薦状を提出するパターンです。二つ目は、書類出願時点では推薦者の連絡先のみを伝えておく形式です。この場合、選考が進むと出願先から推薦者に連絡が届き、推薦状を提出することになります。
一つ目のパターンでは、遅くとも出願締め切りの一ヶ月前に推薦状の作成を依頼する必要があります。ここでいう依頼とは推薦状を書き始めてもらうためのもので、そもそも書いていただけるかの確認については、博士留学を決断したらすぐに行うべきです。
推薦状を依頼する時には、PhDポジションの募集要項とともに、履歴書、志望理由書、成績表、TOEFL試験結果を推薦者の先生方にお見せました。そのため締め切りの一ヶ月前までには推薦状以外の書類をすべて用意しなくてはいけません。書類作りは早め早めに行う必要があります。
提出については、推薦者の先生方から出願先の大学あるいは教授にメールで送付していただきました。
まとめ
今回の記事では、ヨーロッパ博士課程の出願に必要な書類を紹介しました。
履歴書はEuropass CVのフォーマットがオススメです。
英語試験スコアは任意であり、提出しなくとも出願可能です。私は語学スコアをアピール材料として使おうと思い、TOEFL iBTの結果を提出しました。
推薦状は出願期限の一ヶ月前までには依頼する必要があります。その際に、すべての出願書類を推薦者の先生方にお見せできるよう、早め早めの書類準備が大切です。